魯迅と東北大学-歴史のなかの留学生 | 東北大学史料館 魯迅記念展示室

惜別

  肉体ではなく、精神の改造こそが中国の人々にとって必要だ、との思いを強めた周樹人は、1906年(明治39)春に仙台医専を退学する。藤野先生は、周樹人が仙台を去る数日前、彼を家に呼び、一枚の写真を一枚手渡した。


周樹人の退学に関する清国留学生監督から仙台医専校長への通知/明治39年(1909)3月6日/当館蔵 周樹人の退学に関する清国留学生監督から仙台医専校長への通知/明治39年(1909)3月6日/当館蔵

「惜別」の写真(北京魯迅博物館所蔵)
周樹人が仙台を離れる直前、藤野先生が贈ったもの。裏面に「惜別」の文字が記される。 「惜別」の写真(北京魯迅博物館所蔵)
周樹人が仙台を離れる直前、藤野先生が贈ったもの。裏面に「惜別」の文字が記される。

仙台医専の日本人同級生による送別会/1906年3月/左端が周樹人。一番町で甘い物を食べたあと、記念写真を撮影したという。 仙台医専の日本人同級生による送別会/1906年3月/左端が周樹人。一番町で甘い物を食べたあと、記念写真を撮影したという。