日頃より当館へのご理解とご支援をたまわり、まことにありがとうございます。
東北大学史料館は、去る3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震およびその後の余震等により施設が被災したため当面のあいだ一般公開を休止しておりましたが、本日より、利用可能な施設を使用して、資料閲覧および展示に関する一般公開業務を再開することとなりました。今回の震災にあたっては、内外の多くの方々より、当館へのお見舞いや激励を頂戴いたしました。この場を借りて御礼申し上げます。
史料館施設の復旧にはまだ多くの時間を要する見通しで、これまで公開してまいりました2階常設展示室につきましても、一般公開できる状況になるにはなおいましばらくの時間がかかる見込です。しかし幸いなことに、昨年度より整備を進めておりました、史料館1階東側部分の新しい一般公開スペースにつきましては比較的被害が少なく、公開利用が可能な状況でありますので、まずはこの新しいスペースを利用して、一般公開業務を再開することとなった次第です。
このたび整備いたしました公開スペースには、3つの部屋が設けられています。第一は、歴史公文書をはじめとする当館の所蔵資料や参考文献等を閲覧するための「閲覧室」。第二は、所蔵資料の紹介や企画展示等を開催する「企画展示室」。そして第三に、文豪魯迅の仙台での留学生活を紹介する「魯迅記念展示室」です。いずれも史料館の新しい「顔」として、広くご利用いただければと考えております。
また、平成23年4月1日付けで施行されました「公文書等の管理に関する法律」のもと、本学における歴史公文書の受入・公開をおこなう「国立公文書館等」指定施設として当館に「公文書室」が新設されますことも、加えてご報告いたします。
全面復旧までのあいだ、まだしばらくご迷惑をおかけすることとなりますが、今後とも引き続き、東北大学史料館をよろしくお願い申し上げます。
2011年6月1日
東北大学史料館 館長
佐 藤 伸 宏
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