レファレンスコード 19980625A
記述レベル 個人・関連団体文書/学生個人文書
文書群名 池田哲郎文書
原蔵者 池田哲郎(1902〜1985)は、蘭学史・英学史を専門とする歴史学者です。東京外国語学校を卒業した後、1925(大正14)年に東北帝国大学法文学部に入学しました。同大副手嘱託を経て、大学院に進学しています。
1928(昭和3)年より1939(昭和14)年まで宮城県女子専門学校に勤め、以後1949(昭和24)年まで上智大学で教鞭を執りました。その後、宮城学院女子大学・東北学院大学を経て、1952(昭和27)年より福島大学に勤めました。退官後は、戸板女子短期大学、昭和女子大学、武蔵野女子大学などに勤めています。
東北学院大学にアメリカ文化研究所を創立するなど、アメリカ史研究の草分けであるとともに、蘭学史研究会や英学史研究会などを立ち上げ、研究や学会運営に精力的に取り組みました。
著書に『日本英学風土記』(篠崎書林、1979年)があります。
文書群の内容 東北帝国大学法文学部の学生時代に受けた講義のノートが40点あります。法文学部の中村善太郎(西洋史)、大類伸(西洋史)、石原謙(哲学)、小林淳男(言語学)、岡崎文夫(東洋史)の他、講師として東北帝大で講義をおこなっていた喜田貞吉(考古学・古代史)、矢野仁一(京都帝大・東洋史)、伊木寿一(史料編纂官・古文書学)などがみられます。
また、池田哲郎宛書簡が39通あります。1955(昭和30)年前後のものが多く、日本学術会議会員の推薦に関するものや学会等の連絡の他、研究者や学生などからの書簡も含まれています。なお、平塚博宛書簡も5点みられます。
このほか、池田哲郎が運営に関わっていた蘭学資料研究会に関する資料や、所属学会の日本西洋史学会、東北史学会などの大会プログラムや案内などがあります。
年代 1923(大正11)年〜1972(昭和47)年
数量・編成 149点の資料からなり、T受講ノート(40点)、U講義・研究関係(13点)、V蘭学資料研究会関係(19点)、W池田哲郎宛書簡(42点)、X平塚博宛書簡(5点)、Yその他(30点)の6つに編成しています。
伝来 1998(平成10)年6月、遺族から寄贈を受けました。
公開条件 当館利用規則に基づき公開いたします。
利用・複写条件 原本を閲覧していただきます。複写は写真撮影(自写ないし業者発注による)のみで、電子複写はできません。
参考文献等 佐藤良雄・出来成訓他「追悼 池田哲郎先生・手塚竜麿先生」(『英学史研究』18、1985年)
小林清治「故池田哲郎先生を偲んで」(『福大史学』39号、1985年)
池田哲郎「東北学院大学 アメリカ文化研究所のこと」(『東北学院英学史年報』1、1980年)
『宮城県女子専門学校史』(宮城県女子専門学校同窓会白楊会、1986年)